インチキ鉄道X(ぺけ)ファイル
第6回
色とりどり・首都圏JR線めぐり
〜JR東日本・特別塗装車両のいろいろ〜
特別塗装。
それは、すべからく見る人の目を引く存在であり、
いつも何気なく乗っている電車・路線でも、その特別塗装車両が走っていれば誰もがそれに気付く存在である。
首都圏に路線を張り巡らすJR東日本もその例にもれず、
様々な特別車両を各線区で運行していた。
まずはこちらをご覧いただこう。
これは1998年ごろ、折りしも大ブームへ向けて加速していた
「ポケットモンスター」の装飾を施した201系(八ミツ…三鷹電車区所属)である。
「車体色が黄色である」という理由で、「ポケモン」を代表するキャラクター
「ピカチュウ」をモチーフとした装飾が両先頭車に施された。
しかし、1999年からの中央・総武緩行線へのE231系投入に伴い201系は他線区へ転じて姿を消しつつあり、
この「ピカチュウ電車」とて例外ではなかった。
…結局、「ピカチュウ電車」は2000年の運転を最後に青梅線に転じ、オレンジ一色の塗装に衣替えしてしまった。
が、これで「ピカチュウ電車」が完全に消滅したわけではなく、
現在はE231系が2代目「ピカチュウ電車」として活躍を続けているのだそうだ。
次は、2004年に運行された「京浜東北線電車運転90周年号」。
京浜東北線の電車運転のルーツは1914年の京浜線電車に始まり、
その後東北緩行線との直通が行なわれるようになってから現在の運転体型へと変貌していった。
こうした歴史を記念すべく、浦和電車区(宮ウラ)所属の209系の両先頭車にかつての省線電車をイメージしたラッピングを施した。
とくにクハ208型の車体後部付近はスカイブルー帯を残し、かつて連結されていた2・3等合造車をイメージした。
キャンペーン終了後の2005年を持ってラッピングは剥がされ通常のカラーリングに戻っている。
さて、このような数多の特別列車を運行しているJR東日本だが、
ここで我々編集部は、2006年度に運行が予定されている特別列車の計画概要図を入手した。
JR東日本によれば、「東海道線全線電化50周年記念塗装」とのことで、車種は185系。
かつて一世を風靡した「青大将」をイメージしたカラーリングとなっている。
今後もますます目が離せなくなったJR東日本の特別列車。
よりいっそうの活躍を期待したいものである。
(鉄道ドーナル・2006年2月号「JR東日本・特別列車の系譜」より)
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