甲武電鉄15000系特急電車
期待を背負って現れた3代目パノラマライナー
甲武電鉄の最新鋭特急型電車で2000年に登場。特急専用車としては5代目で、
12000系から始まった「パノラマライナー」の3代目。
前面形状は12000系以来引き継がれてきた前面展望席構造だが、運転台部分と客室部分を一体化したデザイン。
車両外観・内装デザインの一部はイタリアのデザイン企業「ピニンファリーナ」に依頼。
実車が日本車輌で報道公開された際、たまたま日車豊川工場に視察に来ていたセルジオ・ピニンファリーナ氏曰く、
「あのデザインをまさか本当に日本が造ってしまうとは驚いた」とのことだそうだ。
編成は新甲府方面から1号車〜6号車で、1号車と6号車は前述の通り「パノラマライナー」の所以たる前面展望席で、
編成中央の4号車は初代特急10000系から引き継がれてきた「パノラマドームカー」となっている。
性能面では150kWの電動機を全車両全台車に搭載。つまりはオール電動車である。
何でこんな面倒くさいことを?と思う方もいるかもしれないが、
これは低出力の電動機を全車に分散することで騒音の低減を図るとともに安定性を高め、
なおかつ急勾配やカーブの連続する甲武線を走破できる性能を確保するための選択というヤツだそうだ。
またこの車両では、カーブ区間に対応して油圧式の車体傾斜装置を搭載しているのも大きな特徴といえよう。
シートピッチは1100mmで回転クロスシート、大きいし柔らかいから疲れにくい。
さらに4号車のパノラマ部分はラウンジ形式で、特急券を持っていれば誰でも利用できるのは嬉しい気遣い。
因みに床下のカバーは特にVVVF装置から発生する騒音を抑えるための防音版である。
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