これまでのあらすじ
突如としてピョン丸の前に現れた黒い影。
その正体はピョン丸と同じ「RTタイプ」のロボット、ラン次郎であった。
ピョン丸とラン次郎はいわば兄弟であるのだが、
どういうわけか、どっちの性能が上かで口論になり、遂に兄弟ゲンカに発展してしまったのである。
そんな中、土井中市で怪獣が暴れているという知らせが入る。
ピョン丸とラン次郎は一時休戦、怪獣を迎えうつ決意を固めるのだが…。
かっ飛び!ピョン丸くん
〜第7話:闘え!勝利のウサギロボ(後編)〜
さて、この怪獣一体いつから暴れているのか。
それは数時間前・土井中高校で起きた出来事であった。
豪徳寺リュウ「…諸君!いよいよこの時がきた!我らが技術部の誇るロボットがいよいよ完成したのだァ!」
一同「おぉ〜〜〜っ」
技術部の部長・豪徳寺リュウは張り切っていた。
記念すべき技術部製のロボット1号機がとうとう完成したらしい。
その色は真紅で、どことなく恐竜のようなスタイルであった。
御徒町トラ「みなさぁ〜ん、お弁当もってきました〜」
ふと振り返ればそこにはおさげがキュートな女の子。
技術部のムードメーカー、御徒町トラである。
巣鴨シンイチ「おっ、今回はどこの弁当だ?」
トラ「なんと私の手つくりネギ炒飯で…」
リュウ「そう言ってネジ炒飯とかいうのではあるまいな?」
トラ「え…?そ、それは…」
解説せねばなるまい。
御徒町トラはよくいろいろなことを間違って覚えてしまうため、
結果とんでもないモノが出てくるのだ。
人は彼女をこう呼ぶ…「トラブルメーカーのトラ」と。
…案の定出てきたのはネジ入りの炒飯だった。
リュウ「まぁ炒飯云々でウダウダ言っても始まらん。今日は記念すべき試作ロボット1号機の完成をもって…祝杯をあげようではないか!」
シンイチ「おーいトラ、お茶くれお茶ー!」
トラ「はいはーい…あっ!?」
突然トラがつまずき、お茶をこぼしてしまった。
しかもだ。それだけで済めばよかったものの、
なんと胴体カバーを開けっ放しだった試作ロボットの内部メカにお茶を引っ掛けてしまったのだ!
リュウ「あぁっ! ティラノンが!」
ティラノン「グオォォォォォォ!!」
そして数時間後…
ピョン丸「……クッソ、何だヨ!速すぎてビームが当たらネェ!!」
ラン次郎「フッ…機動性はこちらが上だという事ダ!」
ピョン丸「狙撃戦じゃラチがあかネェ、接近戦で行くゼ!!」
そう言うなりピョン丸は、それまで持っていたビームライフルを捨て、
ビームサーベルで真正面から突撃することにした。
その時である。
TV「…臨時ニュースです。土井中温泉に謎の巨大怪獣が出現しました」
一同「……なにぃぃぃっ!?」
ピョン丸「チッ…勝負はお預けダ、あの怪獣を吹っ飛ばすゾ!!」
ラン次郎「応!!」
その刹那、
「おーい、待ってくれー!」…声が聞こえた。
スグル「お前は技術部のリュウ!一体何があったんだ!」
リュウ「聞け高円寺…あのニュースは聞いたか?」
カズミ「たまたまテレビが付けっぱなしだったから聞いてはいるけど…」
ピョン丸「怪獣ってまさか…」
リュウ「…スマン、うちの部員の御徒町があのロボット『ティラノン』の内部メカに茶をこぼしてしまってな…ご覧の通り暴走してしまったのだ」
スグル「あ〜ぁ、俺の周りってどうしてこうマトモな人間がいないんだ…」
もはや後悔しても仕方がなかった。
スグル「まぁとにかく、問題はあの暴走ロボットをどうするかだ!どのみち野放しには…」
とスグルが言いかけたところでティラノンはレーザーを放つ!
スグル「…俺らの家がァァァァァァァッ!?」
高円寺家、崩壊。
ピョン丸「…あの赤い野郎…もう許せネェ!一気に決着をつけてヤルゼ!!」
ラン次郎「待て、あのロボットの弱点はまだわかっていナイゾ」
ピョン丸「それでもヤルッ!!」
かたやビームサーベルを、かたや忍者刀を振りかざし突撃していくピョン丸とラン次郎。
ティラノンはその姿を捉え、レーザーを発射しようとする。
だが…
同一線上に並んだピョン丸とラン次郎。
それに向かってレーザーを発射することができない。
ピョン丸「な、何ダ?」
カズミ「一体どうなってるの!?」
スグル「…まさか!同一線上に2体以上目標が並ぶと攻撃できないという事だな!?」
リュウ「そうか…射撃システムに欠陥があったのか!?」
…まるで弱点を暴かれたギルガザムネである。
スグル「いまだピョン丸、ラン次郎!奴のドテッ腹をぶち砕けッ!!」
ラン次郎「…技術部の失敗とともに滅び去レ、ティラノン!」
ピョン丸「お返しダァッ!ティラノンッ!!」
…どっかで見た展開だが、もはや説明はすまい。
ともあれ、2人の攻撃がティラノンの腹部に命中、
ティラノンは腹部から煙を上げて倒れたのであった。
一同「おおっ!やったぞぉ!」
ピョン丸「これにて、一件落着ダゼッ!」
リュウ「いやぁありがとう、お陰で被害は最小限に…」
スグル「……これのどこが最小限だって…?」
スグルは怒っていた。
自分の家を丸ごと吹き飛ばされたのだから無理もない。
リュウ「ま、まて高円寺!俺は悪くないぞ、御徒町が茶をこぼしてだな…」
スグル「それ以前の問題だ!あんな物騒なモン造りやがって…」
リュウ「話せばわかる、ときに落ち着け…」
スグル「しゃからしかぁー!やれっ、ピョン丸!!」
土井中市に、また悲鳴がこだました…。
第7話、楽しんでいただけたでしょうか。
今回は随所に小ネタが満載されております。
どれがどのネタかわかってしまった貴方は相当暇人か、物好きですよ(w
ちなみに吹っ飛ばされた高円寺家ですが…
まぁ次回には直っていることでしょう。ウン。
さぁてさて次回は、土井中市の一角にあるカレー屋で大事件が発生します。
消える食料、吹き荒れる嵐、そしてピョン丸が大ピンチだぁ!?
果たしてこの先、どぉなることやらぁぁ!!(←テンションが上がっている)
次回!お楽しみにっ!!
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