前回のあらすじ

土井中市温泉公園で行なわれていた祭りの中、

土井中高校農業部の開発した新型農薬「フエルミンX」を阻止すべく奮戦するラン次郎。

しかし阻止作戦は失敗に終わり、ケイスケがくしゃみをしてフエルミンXが流出。

温泉の成分と反応し、飛行怪獣「ギャドン」が出現したのだ。

コレに対抗すべく技術部は「テンガイザー」とよばれる巨大ロボットを製造…。

しかし、努力も空しくテンガイザーはあっさりと敗れ去ったのであった。

 

かっ飛び!ピョン丸くん

〜第12話:秋だ!祭りだ!!災難だ!?(落着編)〜

 

スグル「とにかく、これ以上あの怪獣を放っといたらメチャクチャになっちまう!頼むぞピョン丸!」

ピョン丸「オウ!」

ピョン丸は勢いよく空に飛び上がった。負けじとギャドンもあとを追う。

今、壮絶な空中戦が始まった。

ピョン丸は右腕をハンマーアームに換装しギャドンに向かい攻撃をかける。

しかしギャドンは見かけによらずかなり素早いようで、なかなか思うように攻撃が当てられない。

ピョン丸「クッソォ、この鳥モドキ…なんでこんな速く…ウワッ!!」

ギャドンは翼を大きくはばたかせる。

その翼で生み出された衝撃波が、ピョン丸に容赦なく襲い掛かる!

ピョン丸は咄嗟に反応しギリギリのところでかわしたものの、

ギャドンは勢いよくピョン丸に向かって突進してきたのだ!

 

ピョン丸「う、ウワァァァァァッ!!」

スグル「ああっ、ピョン丸!!」

ピョン丸は勢いよく地面に叩きつけられた。ギャドンは地上へと降り立ち、じわじわとピョン丸に近付いてくる。

そして、超音波レーザーをピョン丸めがけて放とうとしたその時であった。

 

突然、ギャドンの頭にバールが勢いよく当たり、一気に後ろに倒れこんだのだ。

カズミ「あっ!あれは!?」

ピョン丸「!?」

スグル「ラン次郎!?ナツミさん!?」

ラン次郎「待たせたナ、兄者」

ナツミ「助っ人軍団、ここに参上!」

スグル「それはわかったけど…どうしてここに?」

ナツミ「いやぁ…今日はお祭りだからちょっと屋台出してたんだけどねぇ…そこの鶏ガラ野郎がぶち壊してくれちゃったもんだから」

カズミ(出してたんだ…屋台)

スグル(どうりでナツミの目が赤いと思ったらそういうことだったのか…)

ラン次郎「いずれにせよ、あの怪獣を倒すという目的は同じだからナ」

カズミ「なんだかよく知らないけど助かった…」

ピョン丸「ヨッシャ!一人よりも二人、二人よりも三人!反撃開始ダゼ!!」

 

こうしてロボット3体による反撃が始まった。

ラン次郎がギャドンに向かって手裏剣を投げると、ギャドンは空中へと逃がれ、

そのまま羽ばたき攻撃を行い手裏剣を吹き飛ばそうとする。

ナツミ「そうはさせるか、この野郎!」

しかし、間髪いれずにナツミがバールをギャドンの側頭部に命中させる。

コレは痛い!ギャドンはたまらず目を回す。

と、先ほどの手裏剣が次々に命中し、ギャドンは一気にバランスを崩した。

ピョン丸「デェリャァァァァァッ!!」

ピョン丸はバランスが崩れたすきをついて一気に体当たりを仕掛ける。

効果は抜群で、ギャドンの腹部に勢いよく命中。そのまま地上へと落下していった。

もはや勝負は決まったも同然であった。

 

数十m引きずったところで両者は動きを止めた。

見るとギャドンは完全に気絶し、その上にピョン丸が立ち上がりガッツポーズを決めていた。

カズミ「やった…ピョン丸くんたちが勝った!」

スグル「ふぅっ…まったくとんだ災難だったぜ」

と、傍を見ると農業部の連中がコッソリ撤退の準備をしているところであった。

 

スグル「あー、農業部の諸君」

農業部一同「へ?」

スグル「いやぁ、君達は運がいい。今日は特別でね、プレゼントを用意しているのだよ」

ケイスケ「ほう、プレゼントとはなかなか……、えっ!?」

スグル「松・竹・梅、好きなものを選べ」

ケイスケ「……」

 

ケイスケ「退却ぅっ!!」

ピョン丸「あっ、こらテメェ逃げんナ!」

ラン次郎「待たんカ、貴様!!」

ナツミ「よくも他人様の屋台をぉぉ!!」

 

数十分後…。

ピョン丸「イヤ〜色々散々なこともあったけど、やっぱマツリって最高ダゼ!」

ナツミ「どうにか屋台も復旧できたし、今日は特別に無料だからね♪」

スグル「それにしても、まだ気がかりがあるんだよなぁ…」

カズミ「え?」

スグル「技術部の連中は大丈夫なんだろうか?」

ピョン丸「そういやなんかイヤな予感がスル…」

 

その技術部はというと…。

リュウ「というわけで、諸君!我々技術部の巨大ロボは無惨にも敗北を喫した!だが同時に貴重なデータを入手できた!それは…」

トラ・シンイチ「それは?」

リュウ「こいつの戦闘データだ」

シンイチ「それは…あのウサギ型か!?」

リュウ「そう、あのピョン丸とやらのデータを応用して量産型ロボット軍団を作れれば、学校の制圧もたやすく…」

ピョン丸「……聞こえてるゾ…全部

リュウ「!!!!」

 

こうして技術部もまたピョン丸によって全滅寸前に追い込まれ、

「ピョン丸量産・学校制圧計画」はあっけなく消え去ったのである。

 

ピョン丸「まったく、本人の意見も聞かず勝手に量産化しようってどういう了見ダヨ!人権侵害ダゾ」

スグル「人権ってお前、ロボットだろうが…」

ピョン丸「仮に量産化されたとしてその目的が学校制圧ってサァ…」

カズミ「……そりゃ、OK出したくもなくなるよね…」


はい、秋祭りもいよいよ完結しました。

今回はバトル中心の展開でしたが、臨場感を体感していただければなぁと思います。

なに?体感できない?…ええい!

考えるな!感じるんだ!!

 

さて次回はピョン丸がいつものように街を歩いていると技術部に突然捕まって、

このあと凄いことに…!

…という展開を予定しております。

危うしピョン丸!どうなるピョン丸!!

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